夢を託して

かつて戦国屈指の剣豪と謳われた私も今やただの亡霊にすぎない。

この地にて暗殺された後も天下統一の野望を捨てきれず、
この世に留まり続けていたのだが、それもそろそろ終わりにしよう。
ここに巻物がある。これは私の宝であり、誇りであったのだが、
あの世に持ちこむことは叶わぬようだ。
ならば、今の時代を生きる人に託したいと思う。
墓の中で朽ちるより、人の手に渡ることを私は望む。

旅人たちが集う建物の中に、道を教えてくれるカラクリの箱がある。
よく人が尋ねてくるようなので、そこに隠しておくことにした。
どうやら、この世に別れを告げる時が来たようだ。
どうか、私の最後の夢を受け取ってほしい。

 

巻物





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