私の婚約者は、人をおちょくるのが得意な、ちょっと困った人だ。実は今も、彼のいたずらで困っている最中。
私の薬指には、まだ指輪が無い。彼が隠してしまったから。指輪は、ある女性の家に預けてあるから探してごらん、だって。婚約指輪を他の女に預けるなんて、まったく何を考えているんだか。
その女性が誰かと聞いたら、答える代わりにアルバムを差し出した。アルバムに入っていたのは、たった一枚の写真。
この写真に写っている空が、その女性にとっての「本当の空」なんだ。彼はそう言ったきり、もう何も教えてはくれない。
変なヤツ。でも、それに付き合って指輪を必死に探している私も、変な奴なのかも。
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